LIFE Cook

人生を豊かにするために(料理ブログではありません)

「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を読みました

しばらくブログの投稿を怠けていたら、 2019年になってしまった! 自分は果たして成長できたのか、 今年は何を目指すのかと自問自答する今日この頃です。

仕事でマネージメントが上手く回っていないプロジェクトを目の当たりにして、 先輩の愚痴を聞いたりしていたのですが、 「そういう自分はマネージメントについて偉そうなこと言えるのか!」とふと思い、 マネージメントに関する本を読んでみました。

本の紹介をすると、 筆者のアンドリュー・S・グローブインテルの初期メンバーです。 つまり、インテル創業~大企業になるまでに培われた、 経営やプロジェクトマネージメントのスキルや思想を記した書籍です! この本が出版されたときは、 シリコンバレー中の起業家たちがコピーしまくって、 こぞって読みまわしたとのことです(笑)。

というわけで、 実際に読んでみると、 プロジェクトマネージメントというより企業のマネージメント視点での内容になっています。 ただし、筆者はあらゆる組織のマネージメントに応用できると言っているので、 読んで損はないはずです。 あと、和訳があまり上手くなく、 読みづらいことこの上無かったです(泣)。

全体を通して筆者が強調しているのが、 部下の教育です。 筆者はマネージャーのアウトプットについて、 「マネージャーの成果 = 自分のチームのアウトプット + 自分が影響を与えられる他チームのアウトプット」 と定義しています。 つまり、マネージャーが大きな成果を出すということは、 自らがマネージメントする組織が大きな成果を出すということ。 そして、そのためにマネージャーができることは、

  • 部下のモチベーションのアップ

  • 部下が働きやすい職場環境作り

  • 部下が高い技能を持てるような教育

  • 部下が働くために必要な情報の収集と提供

となるわけです。 言われてみれば当たり前ですが、 これがちゃんとできている企業のマネージャーってどれだけいるんでしょうか? 私自身はマネージャーではないので、 部下視点の立場から考えると、 やはりどんなマネージャーに当たっても、 高い能力を発揮できるように、 自分を教育し続けることは重要だと思いました。

また、これも私の意見ですが、 仕事を通して得られるものは大きく分けて二つ、 お金と経験だと思います。 ただ、お金については立場や職位、 日本だと未だに年齢にも左右されるので、 一概には決められないだろうと思います。 となると、あとは経験です。 マネージャーに求められるのは、 部下が能力を伸ばせるような、 つまり如何にやりがいのある仕事を取ってこれるかになるのではないでしょうか。 「働き方改革」が叫ばれている近年では、もちろんそれだけではないとも思いますが。。。

ちなみに、お金に関するところでは、 社員評価についての記載がありました。 私も会社で上司と面談することもあり、 そのたびに、「こんなんで本当に正確な評価ができるのかな?」 と疑問に思います。 しかし、筆者によれば、 社員を評価する方法は面談しかないとのことです。 面談で高すぎる評価をしてしまうと、 次の年から部下の働きぶりが低下するケースもあり、 面談による評価の難しさが書かれていました。 この辺りは、自分が必要な局面に立たされたら、 また読み返したいです。

この人事評価と出世については、 『林先生の初耳学』にも登場した「ピーターの法則」についての言及もありました。

npn.co.jp

企業で出世の階段を昇りつめていくと、 最終的には能力の限界に達して無能になるというもの。 だから、企業の幹部は無能ばかり?という理屈です。 本書を読んだ私の意見としては、 ある意味、致し方ないのではないでしょうか。 出世して新しい仕事を始めた段階では、 当然、その仕事については素人になります。 それを防ぐためには、 出世を無くしてずっと同じ仕事を続けて、 玄人であり続ければいい訳です。 しかし、そんな会社で誰が働きたいでしょうか? 仕事を必死に頑張っても昇進もなく、給料も上がらないということになります。 組織を動かすためには、 組織の構成員である社員が働きやすい環境を整えなくてはならない。 そのため、昇進、昇給は社員のモチベーションを高く保つのに寄与するはずです。 だからこそ、 社員の仕事を適切に評価することは重要になる訳ですね。

最後に、私のこの本のおすすめ度は ★★★☆☆ です。

HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント